不動産投資保有・運用時のビル機能・周辺環境の変化に関する機能的減価のリスクへの対応
カテゴリ: 不動産投資
機能的減価のリスクを減らすためにむやみやたらにビルの設備・機能を高度化すればいいというわけでもありません。そのビルが立地するエリアのマーケット環境によっては、グレードが高くなくても、テナントの要求が十分満たされる場合もあり、そのようなエリアではグレードの高いビルは賃料が高すぎてテナントが埋まらない可能性もあります。まずはそのエリアにおいて本当に必要な設備・機能はなんであるかの調査が不可欠であり、テナントニーズをを見極めて、ほかの優良ビルとの差別化ができる設備・機能を盛り込んでいく必要があります。
それでは、どのようにしてビルの設備を更新し、機能を向上させれば、テナントの満足度を上げ、競争力を高めることができるでしょうか。そのためにはテナント側はビルに何を求めているのかを知っておく必要があります。
まずは空調。暑い寒いなど、温度に関する感じ方は個人差が大きいため、すべての人を満足させることは難しいです。しかし、ビル全体またはフロアごとにしか温度調節ができないビルは競争力を失いつつあり、個別空調に対応したビルがテナントからの支持を得ていく傾向にあります。
また、オフィスビルのセキュリティに対する要求水準も高まっています。最新ビルの物理的セキュリティでは、防犯用の監視カメラによる24時間監視、非接触型ICカードなどによる入退室管理システム、エレベーター不停止機能によるフロア単位でのセキュリティ確保など最新の機能の導入が重要となってきます。
このようなテナントの要望は時代とともに変化し、ビルの設備・機能も日々高度化していきます。時代に乗り遅れないように、常に何が必要で何が不必要なのかを費用対効果の観点から判断します。それらを踏まえてリニューアル工事の是非を検討し、保有ビルの競争力を高めていくことが必要です。
